市川社会保険労務士・FP事務所

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副業・ダブルワーカー・週末起業の労働・社会保険・税金Q&A


Q 007  先日、会社に休日にアルバイトをしたいと申し出ましたが却下されました。当社の就業規則では、「会社の許可を得ずにアルバイトを行うことは禁止」されていますが、「ただし、やむを得ない理由がある場合に限り、会社の許可を得て行うことができる」となっています。私の場合は「やむを得ない理由にあたらない」として人事担当者に却下されましたが、納得がいきません。
 
 アルバイトの時間は、会社の業務とは関係のない私的な時間といえます。会
社には従業員の私的時間について支配・管理する権利はありませんので、アル
バイトの禁止のような私的時間の利用に関して制約を加えるためには、労働協
約、就業規則、労働契約のいずれかにその旨の特約があることが条件になると
考えられ、こうした特約がある場合に限り、従業員はこれに服する義務があると
いえます。
 しかし、特約を定めれば、無制限に従業員のアルバイトが禁止できるというわ
けではなく、これまでの労働判例などからみると、企業秩序に影響がなく、労務
の提供に格別支障がないと認められる程度のアルバイトは、特約により禁止さ
れるアルバイトには該当しないことになります。
 就業規則上、「会社の許可を得ずにアルバイトをすることは禁止」する旨定め
ている場合に、労務の提供に支障を来すなどの場合を除き、従業員からの申請
があれば、会社はアルバイトを許可する義務を負うことになります。
 「それなら就業規則に定めている意味がない」とも考えられますが、あくまでも
判例からみた場合であり、「企業秩序に影響がなく、労務の提供に支障を来す
場合」はアルバイトを許可しないことができるわけですから、@企業秘密が漏洩
する等経営秩序が乱される A会社の信用やイメージが傷つけられる B労務
の提供が不能・不完全になる 等に該当するか、その恐れが高い場合にはアル
バイトを許可しないことができます。
 アルバイトの内容(業務内容、日数、時間、頻度等)からみて、労務の提供に
格別の支障がある場合などを除いて、会社はあるアルバイトの許可を与えなけ
ればなりません。なお、会社に不利益をもたらす場合や社会秩序に反する場合
を除き、アルバイトの目的によって、許可不許可を決めることはできません。


※参考判例
   ・国際タクシー事件 昭59.1.20 福岡地判
   ・橋元運輸事件   昭47.4.28 名古屋地判
   ・瀬利奈事件     昭49.11.7 東京地判



                                 (回答:2005.10.1)



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