市川社会保険労務士・FP事務所

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副業・ダブルワーカー・週末起業の労働・社会保険・税金Q&A


Q 010  私は中小企業の総務の仕事をしています。当社では副業を認めています。ある社員(Aさん)は当社の正社員で社会保険に加入していますが、アルバイト先でもかなり働いているようで、週に5回出勤し、月に15万円程度働いていると聞きました。社会保険は法律上、2つの会社の標準報酬を通算するということは知っていましたが、実際はメインの会社のみで加入していることが多いようですし、何の申し出もなかったので当社の給与のみで標準報酬を届出していました。ところがある時、Aさんから、「社会保険事務所で自分の事を相談したらをどうやら標準報酬を通算するみたいなので手続きをしてほしい」と言われました。困っているのはアルバイト先の会社に連絡して給与等を確認しようとしても、「そういった個人の人事資料は他社には見せられない」と言われました。給与がわからなければ標準報酬の通算は出来ませんが、どのようにしたらよいでしょうか?
 
 標準報酬を合算するといっても、正社員の会社がすべて一括して事務処理を行
うわけではありませんので、特にアルバイト先の会社に連絡して確認する必要は
ありません。
 まず、Aさんの報酬月額が本当に通算されるべきものなのかを確認しましょう。
 Aさんの報酬月額が通算されるかどうかは、Aさんのアルバイト先の会社の労働
日数、労働時間、就労形態、業務内容等を総合的に勘案して判断されます。具体
的には、1日または1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が同種の業
務に従事する通常の就労者の所定労働時間および所定労働日数のおおむね4分
の3以上である場合であれば通算されることになります。個々の事例にもよります
ので念のため社会保険事務所に確認されることをおすすめします。
 もし通算される要件に該当する場合、保険料の徴収はそれぞれの会社でそれぞ
れの報酬月額に基づいて行います。正社員の会社が合算された標準報酬月額に
基づいて毎月の給与から一括して保険料を控除するわけではありません。
 手続きですが、「二以上勤務者該当届」(管轄社会保険事務所によって様式名が
違う可能性あり)という様式を使います。この用紙には、二つの会社の印鑑を押印
する箇所がありますので、直接アルバイト先の会社と連絡をとるのも良いですが、
ご本人にお願いしてアルバイト先の会社の押印をもらってきてもらうのがよいでし
ょう。アルバイト先と報酬月額を通算するくらいですから、出勤頻度は高いと思わ
れます。
また、保険料の徴収はそれぞれの会社が行いますが、保険者は一括されますの
で、保険者を選択します。選択されたほうを「選択」、選択されなかったほうを「非
選択」と呼び、選択されたほうの社会保険事務所に提出します。「二以上勤務者
該当届」と同時にそれぞれの会社が「資格取得届」も提出します。資格取得届に
記載された報酬月額に基づき、新しい標準報酬月額が決定され、それぞれの会社
に保険料が請求されます。
 正社員の会社では、今までも社会保険に加入していたのだから、あえて「資格
取得届」を提出する必要はないと思われるかもしれませんが、これは、社会保険
事務所の手続き上、「二以上勤務該当届」の提出に伴い、一旦既存の保険関係
を終了させ、同日付加入という形をとるためです。もちろん保険関係はずっと継続
しています。そのため、整理番号等が変更になるため、今まで使用していた健康
保険証は回収され、新しい保険証が発行されます。(ただし、保険証の回収は新し
い保険証が出来てから社会保険事務所へ送付すればよいでしょう)
 健康保険証は、2つは必要ありませんので、1つだけ送付されます。
 以上が二以上勤務者の届出についてですが、まれな手続きであるため、管轄社
会保険事務所によって手続きの仕方が違う可能性もありますので、確認したほう
がよいと思われます。


                                 (回答:2006.2.28)



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