市川社会保険労務士・FP事務所

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派遣労働Q&A



Q 014  派遣契約の内容は「1日8時間労働で残業はなし」という条件でしたが、実際に派遣先で働いてみると、業務量が多く、定時で帰ろうとすると、「忙しいから派遣社員を雇っているんだ」と派遣先の担当者から言われ、残業をさせられました。このような契約で残業を命じられた場合、残業を拒否できますか?   
 
 派遣労働者に、残業や休日労働をさせるには、労働者派遣契約において、その旨の約定がなければならず、また、派遣労働者と派遣元が結ぶ労働契約においても時間外労働、休日労働に応ずる旨が定められていなければなりません。
 労働基準法において、労働時間の原則は、1週40時間、1日8時間(法定労働時間)と定められており、派遣労働者に時間外労働や休日労働をさせるには、派遣元において労働者の過半数が加入している労働組合または労働者の過半数を代表する者との間に書面より労使協定(36協定)を締結し、これを労働基準監督署に届け出なければなりません。
 また、派遣元は派遣先での就業条件を、就業条件明示書等によって、あらかじめ派遣労働者に明示しなければなりません。派遣元にもよりますが、登録型の派遣労働の場合、労働条件通知書と就業条件明示書が兼用の書式になっていることも多いようです。労働条件通知書や就業条件明示書に、時間外労働や休日労働について記載されていない時には、派遣労働者に時間外労働や休日労働を命ずることはできませんし、派遣労働者も残業を命じられても拒否することができます。

 また、派遣先が派遣労働者に残業や休日労働をさせた場合には、派遣元は割増賃金を支払わなければなりません。割増率は、下記のとおりです。 


  法定労働時間を超えて働かせた時 … 25%以上
  深夜労働(午後10時から翌朝5時まで)をさせたとき … 25%以上
  法定休日に働かせたとき … 35%以上
  時間外労働が深夜に及んだ時 … 50%以上
  休日労働が深夜に及んだ時 … 60%以上


 派遣労働者の判断で残業した場合であっても、派遣先が業務上必要であると判断し、黙認した場合には、時間外労働として認められます。労働者が自分の判断で残業をした場合について、厚生労働省の通達では、「使用者の具体的に指示した仕事が、客観的にみて正規の勤務時間内で処理できないと認められる場合の如く、超過勤務の黙示の指示によって法定労働時間を超えて勤務した場合には、時間外労働となる」と示しています。(昭和25年9月14日基収2983号)  つまり、労働者が自分の意思で残業した場合であっても、、派遣先がその残業を業務上必要なものであると判断して黙認した場合には、その残業は時間外労働となります。

 派遣労働者が残業をした場合には、派遣元への申告を正しく行うと同時に、派遣労働者自身でも勤務実績を記録、保管しておくとよいでしょう。



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